ファン・デグォン(黄大権)
1955年ソウル生まれ。思想家、著述家、「生命平和(ライフピース)運動」活動家。1985年、留学先の米国から帰国したその日に、身に覚えのないスパイ容疑で当時のKCIA(国家安全企画部)に拘束され、2ヶ月に及ぶ拷問の末、北朝鮮のスパイに仕立て上げられる。死刑求刑後、無期懲役の判決を受け、1998年の特赦による釈放まで13年2ヶ月間、独房で牢獄生活を送る。釈放後、アムネスティ・インターナショナルの招きで渡欧、ロンドン大学インペリアルカレッジで農業生態学を学ぶ。
2002年、獄中から妹に送り続けた絵手紙が『野草手紙』として韓国で出版され、100万部を超えるベストセラーとなった。現在は、執筆活動の他、ヨングァン市の山中に「生命平和マウル」というコミュニティを建設しながら、エコロジーと平和の運動を展開している。